風土47
今月の特集「寒い季節はやっぱりこれ! さむ~い冬に あったか~い鍋」
美容と健康に!毎日食べたいこの一品 体力回復に この一品 -新米の季節- 炊きたてご飯のおかず ホームパーティを盛り上げよう
“新春”という言葉もあるように、新年を迎えると「もう春も近いな」なんていう気になりますが、実は寒さはこれからが本番。あったか~いお鍋を食べて体をいたわり、健やかに春を迎えましょう。
今月はお鍋の具やつけ汁のご紹介です。ぜひ、ご家庭の食卓で味わってみてください。
余談ですが、12月31日から1月1日、たった1日の違いでこれほど気持ちを切り替えられるのは日本人だけだそうです。実は精神的に強くて前向きな国民性なのかもしれませんね。
取材/撮影 中元千恵子(トラベルライター 日本旅のペンクラブ、日本旅行作家協会会員)
※ご紹介した商品は品切れしている場合があります。在庫を各アンテナショップにてお確かめください。
 また、商品の価格は掲載時のものですので、変動があることをご承知おきください。
男鹿市・諸井醸造所
しょっつる はたはた100%(130g 735円)
八峰町・かがもく海産
しょっつる(180mℓ 630円)
 「しょっつる」は、石川県の「いしる」、香川の「いかなご醤油」とともに日本三大魚醤に数えられる。ハタハタなど大量に水揚げされた魚を樽に入れ、塩漬けして発酵させる。その時にしみ出る汁は、火を通すと、甘みとコクを醸して、料理に深い味わいをあたえる。
 写真右側の諸井醸造所のしょっつるは、ハタハタと天日塩のみで2~3年間熟成して作られる。ハタハタを100%使った無添加品は秋田県内でも貴重。琥珀のような美しい色合いが特徴だ。
 しょっつる鍋は、ハタハタなどの白身魚と、長ネギや糸こんにゃく、白菜、豆腐などをしょっつるの汁で煮る。上品な味わいで、日本酒がすすみそう。
しょっつる
くろべ豚しゃぶセット
いきいき富山館オリジナル
宇奈月ニューオータニホテル総料理長監修
くろべ豚しゃぶセット(3~4人前 3990円)
「これ、すっごくおいしいの」と、いきいき富山館の名物アドバイザーOさん。地元と何回も話し合いを繰り返し、改良を重ねて作り上げた自慢の鍋セットだ。
豚肉は、黒部の伏流水で育った黒部名水ポーク。出汁にもその名水ポークのうま味がたっぷりと溶け出し、おまけにコラーゲンもたっぷり。女性には特にうれしいお鍋。
「豚の臭み? そんなの全然ないわよ」。
ロース300g、バラ肉150gがあっという間に食べられるという。出汁と特製ポン酢も付いているので、これさえあればいい、という手軽さもうれしい。最後にラーメンやご飯を入れてもおいしそう。寒い冬に、元気いっぱいになれそうな逸品。
飯田市・丸昌稲垣
信州飯田のねぎだれ(200g 420円)
 ねぎだれは、刻みねぎを醤油、砂糖、酢などの汁で漬けこんだもの。信州飯田の居酒屋でおでんにかけたのが始まりといわれ、それがいつの間にか飯田市中に広まった。今では家庭の食卓で当たり前のように使用される“飯田の味”になっている。
 揚げたナスを漬けて南蛮漬けふうにしたり、冷や奴やから揚げ、おでんにそのままかけたりして使われるが、鍋のつけだれにもおすすめ。味が濃い目なので、少しずつ調整して使おう。甘みのあるたれとねぎの風味が、鶏肉や豚肉の味を引き立ててくれる。
信州飯田のねぎだれ
とらふくちりセット
下関市・日高食品
とらふくちりセット(150g 1260円、300g 2100円)
 鍋の王様といえばフグ。山口県のショップには、この時期になると冷凍のフグ刺しやふぐちりセットが並ぶ。
 ふぐちりセットは、「この冬から150gのセットが販売されて人気なんですよ」と店長さん。野菜や豆腐をたっぷり入れて、最後にぞうすいも食べることを考えれば、夫婦二人の家庭などは150gくらいがちょうどよいのかもしれない。ポン酢ともみじおろしまで付いて1260円とお値段も手軽だ。300g入りのスープが付いた2100円のセットもある。
 寒い冬、ふぐちりセットでちょっと贅沢な鍋を楽しみ、心温かく幸せな気分で過ごしたい。
宇和島市・安岡蒲鉾
じゃこつみれ(200g 441円)
 宇和島の名物といえばじゃこ天。宇和島市近海で獲れた小魚を、骨ごとすり身にして揚げたものだ。じゃこつみれは、そのじゃこ天にするすり身を1口サイズに整えて食べやすくしてある。
 おいしい。ふわっとした食感で、噛んだ瞬間、魚のうま味が口に広がる。袋に“獲れたて小魚100%、骨ごとスリミ”と書いてあるので、歯に骨などがあたるのかと思ったが、予想以上に軽くなめらかな口当たりだった。これなら魚が苦手なお子さんも食べられそうだが、どうだろう。保存料無添加なのもうれしい。
じゃこつみれ
天草大王コロコロカット
上天草市・明成
天草大王コロコロカット(280g 1350円)
 天草大王は、大きいもので体長90㎝、体重7㎏にもなる熊本名産の地鶏。明治初期から大正時代に博多の水炊き用地鶏として珍重されたが、昭和初期に一度絶滅した。それを10年かけて、半世紀ぶりに復元することができたという。
 天草大王は、天草で獲れる海藻やイワシ、貝の粉などを混ぜたバランスの良いエサで育てられている。適度な歯ごたえとコクのある味わいが特徴で、煮ても焼いてもおいいしい。水炊きにして、50年ぶりに復活した味を楽しんでみてはいかがだろうか。
特集おまけ
●8020ヨーグルト
 特集の取材中、香川・愛媛せとうち旬彩館で、ヨーグルトを試食させていただきました。昨年10月に発売された「8020ヨーグルト」。広島大学と四国乳業が共同で開発したもので、虫歯や歯周病を減らす乳酸菌が含まれています。学生が2週間毎日食べた結果、歯周病や虫歯が40~90%も減少したという結果が得られたそうです。
 80歳になったとき、自分の歯を20本以上保とうという8020運動にちなんでこのネーミングに。発売前から話題になり、なんと10月にはせとうち旬彩館でも1000個を売り上げたそうです。とろりとしてとってもおいしかったですよ。これなら毎日食べられそう。
8020ヨーグルト