風土47
ツヤツヤ新米 炊きたてご飯に、絶品おかず
食欲の秋。
そして新米の季節ですね!
今月は、各店イチオシの絶品おかずの特集です。
炊きたてのご飯がおいしく食べられる、最強のおかずたちをご紹介します。
取材/撮影 中元千恵子(トラベルライター 日本旅行記者クラブ、日本旅のペンクラブ会員)
※ご紹介した商品は品切れしている場合があります。在庫を各アンテナショップにてお確かめください。
*記載の商品価格は、2014年4月の消費税増税後の税込み価格になっております。
〈羽後町・秋南比内地鶏孵化場〉
秋田比内地鶏たまご(6個 416円)
 比内地鶏は、言わずと知れた秋田の名産品。薩摩地鶏、名古屋コーチンとともに日本三大地鶏に数えられている。適度な弾力、細やかな脂肪、そしてヤマドリに似た淡白な風味と香味があり、出汁も上品だ。「きりたんぽ鍋」の出汁としても欠かせない。
 比内地鶏の飼育は、基本的に放し飼いで行われる。自然豊かな牧草地でのびのびと、飼料にもこだわって健やかに育てられる。
 ならば、卵だっておいしくないわけがない! 写真で見ていただくように、通常の卵との違いは明らか。殻を割った瞬間、殻の丈夫さに驚き、盛り上がった黄身のオレンジにも近い鮮やかな黄色に驚く。
 卵焼きも出汁巻きもおいしかったけれど、ダイレクトに違いが分かるのが卵かけごはん。コクがあっておいしいですよ。
秋田比内地鶏たまご
鹿ジン
〈飯田市・㈲肉の鈴木屋〉
鹿ジン(230g 847円)
 “鹿ジン”とは、鹿肉の味付けジンギスカンのこと。長野県南部の飯田市南信濃は、遠山郷とよばれ、98%が山林地区。鹿や猪なども狩猟して食用にされ、“ジビエの聖地”ともいわれている。
 「長野県庁にはジビエに関する部署があり、全国でも唯一だそうです」とショップの方。調べると、確かに鳥獣対策・ジビエ振興室があるようだ。
 肉の鈴木屋は、ニンニクと信州みそを隠し味にした秘伝のタレを揉み込んで作る「遠山ジンギス」を製造している。使う肉は多岐にわたり、天然物の猪肉のほか、鹿、熊、ウズラ、キジ、ヤギ、ウサギ、馬、牛、鶏、豚などの12種類にも及ぶという。
 この商品の作り方は簡単で、ありあわせの野菜と一緒に炒めるだけ。鹿肉は臭みもなくておいしい。少しレバーに近い食感がある。鉄分が多いので、羊と並んで人気の高い商品だという。
〈湯浅町・魚義商店〉
かます開き(2尾 350円)
 “海あり県”のアンテナショップでは、おいしそうな干物が売られていることが多いが、この商品には“梅塩(うめのしお)”が使われているのだという。さすが、ウメの栽培日本一の和歌山県だ。
 紀州南高梅を漬けたときに出る漬け汁を精製して梅塩を作り、干物を作るときに加える。この干物での使用は30%。クエン酸が豊富に含まれる梅塩はミネラル豊富で、しかも魚の臭みを消し、うま味を引き立てるなどの効果があるといわれる。ウメの味は残らないので、魚の風味も損なわれない。
 カマスは淡白な白身魚として知られるが、脂ののった夏に獲れたものを干物にすると特においしい。
 和歌山産の夏のカマスを使ったこの干物、とってもご飯に合います。
かます開き
[宝関]ふぐ・焼き塩造り 柚子風味
〈下関市・㈱山賀〉
[宝関]ふぐ・焼き塩造り 柚子風味(60g 1,620円)
 「おいしいですよ。間違いないです」と、ショップのみなさんが絶賛した商品。
 買って帰って、炊き立てのご飯を用意して、さてひと口……。「本当だ! おいしい!」
 噛むたびにフグのうま味がにじみ出て、ユズがかすかに香る。ほんのり甘みのある塩味が絶妙に効いて、フグの味を引き立てる。塩辛なのだというが、塩辛くなりすぎていないのがいい。
 「フグを塩だけでおいしく食べられないか」と、メーカーが約1年かけて開発。フグに合う塩を探して試行錯誤を繰り返したという。刺し身用のトラフグに焼き塩を加え、ハチミツを隠し味にして、ユズの風味を効かせている。昨年、県の水産加工展で農林水産大臣賞を受賞した。
 本当においしい。加工品で、こんなに“フグそのもの”のようなおいしさが味わえるなんて、と感激する。1,620円とお高めだが、それでもこの商品をめがけて買って帰る人は多いという。ぜひ一度お試しを!
〈宇和島市・㈱田中蒲鉾本店〉
手押し じゃこ天(3枚入り 550円)
 愛媛県の名物のじゃこ天。ショップにもずらりと並んでいるが、「悩んだら、まずはこれ」と勧められて買ったのがこの手押しじゃこ天だ。
 これがおいしい。フライパンで、じっくり、少し焦げ目が付くほど温めて食べると、うま味が濃く、弾力もすごい。ぷりっとしている。塩味がしっかり効いているので、ご飯にも合うし、大根おろしを添えてお酒のおつまみにしてもいい。
 説明書を見ると“使用する魚肉は愛媛県産の“ホタルジャコ”のみ。職人の手作り“と書いてある。こだわりの品のようだ。
 ホタルジャコは、宇和海に生息するスズキ科の小さな魚。腹から尾にかけて発光することからこの名がある。生で食べてもおいしいが、小さいのですり潰してじゃこ天にするのが一般的だという。
 1枚でもボリュームたっぷり。でも3枚あっという間に食べてしまった。おいしいです!
手押し じゃこ天
中元千恵子
中元千恵子 旅とインタビューを主とするフリーライター。埼玉県秩父市生まれ。上智大卒。伝統工芸や伝統の食、町並みなど、風土が生んだ文化の取材を得意とする。また、著名人のインタビューも多数。 『ニッポンの手仕事』『たてもの風土記』『伝える心息づく町』(共同通信社で連載)、『バリアフリーの宿』(旅行読売・現在連載中)。伝統食の現地取材も多い(http://tabipen.net/report/nakamoto01.html