

ふんわりとして心も丸むコキアの紅葉(国営ひたち海浜公園にて)
日中はわりあい好天に恵まれ、行楽も作業も1年のうちでも最も快適な時期ではないでしょうか?
冬仕度前の豊かな実りの季節。行きつけのスーパーストアや市場に、アンテナショップに、ふるさとやなじみの地の"実り"があふれています。
昨年10月中旬、茨城県・国営ひたち海浜公園で珍しいコキア(ほうき草)の紅葉とコスモスの群落に出合いました。(10月21日までコキアカーニバル開催)。


坂道に沿って今も古く懐かしい家並みが連なる岩村町

山林や農地を所有して藩の財政に貢献した勝川家

製法を守り通して126年の「松浦軒本店」の店構え

1本1本手で焼き上げるカステーラ。1本450円。
城に向かう本通りには瓦屋根、細格子、白壁土蔵など職人や商人の古い町家が今も残され、国の重要伝統的建造物群保存地区の指定を受けています。
材木や年貢米を扱った商家の勝川家、御用達職を任じられた大庄屋の浅見家、紺屋を復元した土佐屋、有力町人だった旧石橋家、藩の財政を支えた木村邸など江戸時代にタイムスリップしたような町並みが残っていました。
そんな中で目に付くのが、「カステーラ」や「かすていら」の看板を掲げる数軒の店。江戸時代、岩村藩医の神谷雲沢が長崎で蘭学を学んだオランダ人から教わった製法が、御用菓子司の松浦家に伝えられたことに始まるそうです。
その菓子司がご当主7代を数える「松浦軒本店」。小麦粉、卵、砂糖、蜂蜜を原材料に昔ながらの手作りで、長崎から持ち込まれた当時の製法、風味が守られています。
ふんわりした一般的なカステラと異なり、生地はパウンドケーキのようにしっかり、ほっこりの歯応え。焼き上げの焦げ色もそのままに、力のある素朴な甘さにカステラの原型のようなものを感じます・
なお松浦家分家の「松浦軒本舗」や岩邑かすていらの「かめや」もあります。変化の激しい時代に百数十年変わらない、ファンの多い城下町のカステラです。
交通は明知鉄道岩村駅から徒歩10分。
<問合せ>
・恵那市観光協会岩村支部事務所☎0573・43・3231
・松浦軒本店☎0573・43・2541


縁結びでおなじみの現在は御修造中の出雲大社

『神話博しまね』見られる復元の古代出雲大社本殿

和紙を浮かべて良縁を願う祈る八重垣神社の鏡の池

出雲や松江など多くの店で食べられる名物・出雲そば
折しも今年は日本最古の歴史書『古事記』編纂から1300年に当たる節目の年です。大国主命から出雲国を譲られた天照大御神が、いわゆる「国譲り」の見返りとして建てられたのが出雲大社。ここを中心に山陰は神話の舞台として多く登場します。
その核である出雲大社は、60年に1度の「平成の大遷宮」に伴い御本殿が修造中で、今参拝できるのは御仮殿。とりわけ縁結びの信仰厚い神様でも知られていますが、平日なのに若い女性の参拝姿の多さには驚きました。
旧大社町の県立古代出雲歴史博物館を中心にした特設会場では『神話博しまね』(~11月11日)が開かれていました。
旧暦10月10日(11月23日)からは全国の八百万(やおよろず)の神々が各地から出雲に集まり(神様が留守のため他の国では旧暦10月は神無月)、誰と誰との縁を結ばせようかなど、1年間の諸々のご縁について"神議り"(かむはかり=話し合い)を行なう「神在祭」(かみありさい)が催されます。
そういえば八岐大蛇を退治した須佐男命と稲田姫が夫婦の契りを交わした松江市郊外の八重垣神社は縁結びの聖地として古くから知られています。
稲田姫が姿を映したという本殿裏手の鏡の池では、水に浮かべた和紙にコインをのせて良縁を占う若い女性の姿が絶えません。中年のご夫婦は娘・息子さんの"婚活"ヘルプでしょうか?
食事なら種皮(甘皮)のまま挽くので色が黒っぽい名物「出雲そば」。丸い器の割子に盛ったそばに薬味を添えて、つゆを掛けて食べました。「何時(いづも)あなたの側(そば)がいい」など、いかにも縁結びの地らしい語呂合わせです。
交通は山陰本線出雲市駅、松江駅など下車、バス利用。
<問合せ>
・出雲観光協会☎0853・53・2112
・神話博しまね実行委員会☎0853・53・8835
・八重垣神社☎0852・21・1148
・島根県観光連盟☎0852・21・3969


・6個入り 630円
・福岡県博多区東那珂2-11-23
・電話0120・74・7470