


熱海梅園の梅の盛りは2月中旬以降から

暦の上では3日は節分、4日は立春。熱海など各地の梅園では百花に先駆けて梅が、伊豆では河津桜が、大島では椿が先取りするように春への装いをまといます。
なのに札幌など北国・雪国は雪の祭典、オホーツク海は流氷の世界。日本列島という細長いテーブルには冬から春までの四季の盛り合わせが同時に載るという贅沢な季節でもあるのです。
よりどりみどりの楽しみを求めて旅をしてみました。




そこは太平洋に面したリアス式の三陸海岸南部の気仙沼。「♪み~なと、みやこ、か~まいし、け~せん~ぬ~ま」と唄う森進一の港町ブルースでおなじみのカツオ、マグロ、サンマ、サメなどの漁獲を誇る港町です。かつては遠洋漁業の一大基地。魚市場横の海鮮市場海の市には肌がツヤツヤのメバチやカジキマグロをはじめマダラ、毛ガニ、タコなどいろんな魚介が並んでいました。
目を引いたのは“モウカ(毛鹿)の星”。???と思って聞くとサメの心臓だそうで、刺身が絶品とのこと。食べ損ねましたが、臭みがほとんどなくレバ刺しのような感じで、美味しいそうです。
気仙沼ではなんといってもサメのヒレ。中華料理の高級食材のフカヒレの世界有数の生産地で、台湾、香港などへたくさん輸出しています。フカヒレ鮨が名物ですが、値が張りそうなので手軽にと思って口にしたフカヒレラーメンがなんと1800円。味は値段への期待がちょっと大きすぎたかなという感じでした。
・気仙沼観光コンベンション協会☎0226-22-4560
・海鮮市場海の市☎0226-24-5755


そのシンボルの一つが明治26年(1893)に酒田米穀取引所付属施設の山居倉庫。倉庫として現役ですが、三角屋根がノコギリ歯状に11棟も連なる土蔵造りと西日を遮るために植えられたケヤキ並木は、実利と美観を兼ね備えた優れた建物です。新緑の頃とともに、黒板壁と雪のコントラストが鮮烈な冬景色も寒さ以上に心に染みました。
一部を使ったレストラン&みやげ店「幸の館」では魚と米の美味しい食事が味わえます。
そういえば、酒田は昨年ヒットした映画『おくりびと』のロケ地。
山居倉庫も自動車からの風景に出てきました。
・山居倉庫☎0234-23-7470
・酒田夢の倶楽☎0234-24-2233