



桜前線が北海道へ北上。先日、雪が降ったという、春まだ浅い大地ですが、全国各地で繰り広げられ、人気となった花のページェントは実は北海道から始まったというものが多くあります。
全国に広まったかのラベンダーは北海道の富良野、美瑛地方、ヒマワリ畑は北竜町、そしてこの季節ピンクや赤、白、紫色のじゅうたんを広げて大人気の埼玉・秩父の羊山公園や群馬・高崎のみさと芝桜公園などの芝桜も、北海道・滝上公園で30年以上も前に始められています。
それにならって4年前から植栽を始めた栃木県南東部の市貝町の花盛り間近の芝ざくら公園に行ってきました。
水晶湖を見下ろす丘陵の斜面に14万株の芝桜は町を流れる小貝川の流れをイメージしたとか。赤、ピンク、白、紫に植え分けられた色模様は流れるようにスロープを下っていました。入場は無料。そば店のほか飲食・物産の屋台売店も出ています。
5月10日まで「芝ざくら祭り」が開かれています。知る人ぞ知る花の新名所です。
・問合せ=市貝町芝ざくら祭り実行委員会 0285-68-1118


それぞれ“OOサミット”を開いて連合したり、“ライバル対決”でお互いの名を高め合ったり、話題は尽きません。
有名なのは舞鶴と呉の「肉じゃが」元祖争い、富士宮と横手の「焼きそば」対決など。いろいりありますが、「餃子日本一」で競い合っているのは宇都宮と浜松です。
[宇都宮餃子]
宇都宮に餃子が起こったのは終戦直後。中国北部地域で暮らしていた日本人が、宇都宮の戻ってかの地で食べていた餃子を懐かしんで作ったところ、評判になって広まったといわれています。
現在餃子の店が200軒以上ですので、特徴はひとくくりできませんが、やや小振りで、中の餡(具材)に野菜が多く使われていることと、タレは酢を中心に少量の醤油とラー油を加えることでしょうか。
宇都宮が餃子の町を意識したのは、市役所職員が総務庁の家計調査年報で一世帯当たりの餃子年間購入額が日本一と見つけたから。「餃子駅弁」や「餃子パイ」「餃子饅頭」などの餃子に因んだ土産物もいろいろあります。

市民の餃子の消費量が日本1〜2位といわれる浜松も餃子の町です。専門店が100軒近く、餃子も出す飲食店を含めると300軒はあるといわれています。
発祥はやはり終戦から10年ほど。軍の基地があったことから中国北部(満州)から浜松に復員兵が多く集まったそうで、餃子の調理法を持ち帰った何人かが駅周辺で屋台を出したのが始まりだそうです。
浜松餃子の大きな特徴は、キャベツをたっぷり使っているので甘みと柔らかみがあることと、ドーナツ状にならべた真ん中に付け合わせの茹でモヤシが盛られていることです。
リング状に並べるのは家庭用のフライパンで焼いた名残で、一般家庭にも根差していた料理だったことがうかがえます。
ついでながら浜松には全国生産の6割を占める餃子製造機械メーカーがあります。
親しみ安いB級グルメが、町興しの大きなきっかけになっている町がほかにもいっぱいあります。ブームに乗って次々に進出し、お互い食い合い、共倒れにならないよう祈っています。