風土47
旅行ライター中元千恵子の「ある日のひとり歩き」
■旅行ライター歴20年で初めての体験
このコラムでは、フリーのライターとして旅行やインタビューの仕事をしていく中で、おもしろいなと思ったことを不定期でゆるーくお伝えしていきたいと思います。


初めて陶芸体験をしました。
今まで各地の陶芸体験の記事は書いてきましたが、ふと気づくと、取材するばかりで、体験したことはありませんでした。
いや~、楽しかったです。陶芸を趣味にする方が多いのも頷けました。

体験したのは、茨城県笠間市です。笠間は江戸時代中期から始まる、関東で最も歴史のある陶芸の里。現在では約300人の陶芸家や窯元が住むといわれています。
「笠間芸術の森公園」には、陶芸に特化した美術館としては東日本唯一だという「茨城陶芸美術館」や、陶芸体験ができる「笠間工芸の丘」などがあります。

素焼きなどして、完成させて送ってくれます。

登り窯も見られます。

「芸術の森公園」を下ると、陶芸の工房や販売店などが点在する「ギャラリーロード」が続いています。

「ガラスギャラリー・SUMITO」は、全国でもめずらしいガラスのギャラリーです。全国から集めた約80人の作家の作品が並んでいました。

ガラスのエッチングやガラス絵体験もできます。

こんな素敵な陶器のギャラリー&販売店もあります。お気に入りの器をじっくり探したいです。

近くの「ホテル イオ アルフェラッツ」内にある「笠間 森のレストラン Monomi」では、選べるおばんざいランチ(1420円)が人気。メインは、県産のローズポークやレンコンなど地元の名産品を使ったメニューから2種類が選べます。コーヒーカップはもちろん笠間焼でした。

森の中にあって、木立を見ながらのひと休みはくつろげました。ついついデザートも…。
7月13日までは、茨城陶芸美術館で“麗しのマイセン展”を開催中です。私も行ってみようと思っています。

そして、この原稿を書いている最中に、初めての陶芸体験で作ったお茶碗が2つ、届きました! 「笠間工芸の丘」のみなさん、ありがとうございました。
中元千恵子
中元千恵子 旅とインタビューを主とするフリーライター。埼玉県秩父市生まれ。上智大卒。伝統工芸や伝統の食、町並みなど、風土が生んだ文化の取材を得意とする。また、著名人のインタビューも多数。 『ニッポンの手仕事』『たてもの風土記』『伝える心息づく町』(共同通信社で連載)、 『バリアフリーの宿』(旅行読売・現在連載中)。伝統食の現地取材も多い。(朝日新聞デジタル連載記事