風土47
旅行ライター中元千恵子の「ある日のひとり歩き」
■アジアNO.1レストラン「NARISAWA」体験記
このコラムでは、フリーのライターとして旅行やインタビューの仕事をしていく中で、おもしろいなと思ったことを不定期でゆるーくお伝えしていきたいと思います。


友人(というか大恩ある先輩女性です)に誘われて、5月のある日、南青山のレストラン「NARISAWA」に出かけました。
このお店、20113年に「The Asias 50 Best Restaurants」アジアNO.1、「The World 50 Best Restaurants」20位(Best of Asia)、「The Sustainable Restaurant Award」世界NO.1に選ばれています。
詳しくないのでよくわからないですが、とにかくすごそうでしょう? 興味津々でランチの席に着きました。

まずは「森のエッセンス・里山の風景」と「稚アユ」です。最初からびっくり! 本当に里山の風景みたい。木の香りのする水?を飲むと、森の中にいる気分に。店内は絵画や花などの装飾が一切ないので、自分がイメージした空間がそこに広がっている気分になります。
木の幹に見えるのは揚げたゴボウ、黒いのはゴマ風味の粉末。下に大豆のクリームみたいなのが入っていましたが、おいしかったー。

「春の山と海」。山海の幸を、緑のソースでいただきます。ソースは木の芽とニンニクと何かだったような。

まるで森の中の岩と苔玉のように見えますが、パンとバターです。手が込んでますよね。

野菜の盛り付けもきれい! これ何かなと思っていると…。

中からエビが! この「活ラングスティーヌ・菜園」、ほんと、おいしかったです。ラングスティーヌ(エビ)はとろけるようでした。トマトとよく合うんです。

鶏、魚料理に続いて、お肉は鹿児島産完全放牧豚。

生グレープフルーツを使ったソルティドッグは、今まで飲んだどのカクテルよりおいしかった。この後、デザートも楽しみました。
細部の細部にまでこだわって、趣向も凝っていて。目で楽しんで、舌で感動した、有意義な3時間(あっという間に3時間経っていました!)でした。
中元千恵子
中元千恵子 旅とインタビューを主とするフリーライター。埼玉県秩父市生まれ。上智大卒。伝統工芸や伝統の食、町並みなど、風土が生んだ文化の取材を得意とする。また、著名人のインタビューも多数。 『ニッポンの手仕事』『たてもの風土記』『伝える心息づく町』(共同通信社で連載)、 『バリアフリーの宿』(旅行読売・現在連載中)。伝統食の現地取材も多い。(朝日新聞デジタル連載記事