特産の青唐辛子から作る|㈲美馬交流館 激辛薬味 みまから

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 辛い! でもうまい! 「激辛薬味 みまから」を初めて口にした人は、その辛さとともに、独特の深いうま味に驚く。徳島県美馬(みま)市の㈲美馬交流館で加工販売される「激辛薬味 みまから」は、地元産の長さ約15~20センチの細長い青唐辛子を原材料にしている。“みまから唐辛子”と名付けられたこの青唐辛子は、なんと、糖度はメロン並みに高く、辛さはハバネロ級という、極めてめずらしい特徴を持つ。独特のうま味は糖度の高さが作り出している。同じ種を植えてもほかの土地では同様の味には育たない、まさに地域の風土が育んだ特産品だ。

 路地栽培された旬のみまから唐辛子を丁寧に輪切りにし、炒めて味をつけた「激辛薬味 みまから」は、薬味であり、調味料でもある。うどんやラーメンに入れて、あるいは焼いた肉や魚と一緒に、炒め物やカレーのスパイスにしてもいい。マヨネーズと混ぜた「みまからマヨ」に野菜をディップすれば簡単おつまみにと、さまざまに使える。ほんのひとさじ加えるだけで、辛みはもちろん、ぐっとうま味が増す魅力的な調味料だ。

 実は『風土47』スタッフの間でも「みまから」は絶大な人気を誇る。仕事がらアンテナショップに並ぶ多くのご飯の供や薬味を食するが、最もリピート率が高かったのがこの「激辛薬味 みまから」だ。ここ6、7年、冷蔵庫にきらしたことがないというスタッフは多い。

 今回は「激辛薬味 みまから」とともに「みまからちりめん」「焙煎石臼挽きみまから一味」をセットにして、ジャスト2,000円! 送料も消費税も込みで通常より530円もお得。辛いもの好きな人も、そうでない人も、ぜひこの機会にお試しを!

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■限られた地域だけで育つうま味の濃い“みまから唐辛子”

 
 「激辛薬味 みまから」の故郷である美馬市は徳島県の内陸部に位置し、西から東へ、“四国三郎”といわれる吉野川が流れている。

 吉野川北岸の高台の斜面に日当たりの良い畑が広がり、ここで原材料であるみまから唐辛子が作られている。

 「昔からこの辺りでは畑の虫よけとして唐辛子を5、6本植えていましたが、この唐辛子が食べると実においしいんです。焼いて味噌をつけたりすると、辛いですが、何ともいえないうま味がある。食欲は増すし、発汗が良くなって体が涼しくなるので、地元の人は収穫期である夏に好んで食べていました」と話すのは、㈲美馬交流館の会長であり、合併前に美馬町(現在の美馬市美馬町)の町長を務めていた逢坂満さんだ。

 

吉野川の北岸に、日当たりと水はけの良い畑が広がる
 
 
 

こう見えて甘みも強いみまから唐辛子
 
 唐辛子の種を、すぐ近くの吉野川の南岸に持っていって植えても同じ味には育たない。この地域の気候風土だけが育む独特の唐辛子なのだろうと、徳島県農業支援センターに依頼して調べてもらうと、糖度はメロン並みに高く、辛さはハバネロ級という特徴が分かった。信州大学の教授から「ほかに例をみない。種の保存に努めなさい」と言われたという。

 この時、うま味のもとは甘さであることも判明した。みまから唐辛子は青いときは14度、赤くなると16度もの糖度になる。通常、糖度が15、6度といわれるメロンと同等だ。

 逢坂さんは、種の保存に努めるとともに、地域活性化のためにも「美馬町を日本一の唐辛子の産地にしよう」と思い、みまから唐辛子を使った特産品作りに取り組んだ。

 
 

■減農薬で手作り。熱意ある生産者たちが厳しい基準で作り上げる

 
 「激辛薬味 みまから」は徹底した品質管理のもとで作られている。

 まず、主原料であるみまから唐辛子は、ハウス栽培などではなく、減農薬の露地栽培だ。実は無農薬で作っているのだが、近くの畑で使用した農薬の飛沫がかかる可能性も考慮して、減農薬という表示にしている。

 現在の契約農家は14軒。みまから唐辛子の栽培で一番気を使うのは土作りで、農業支援センターなどの力も借りて土壌の性質を調べ、アルカリ性が足りない時は石灰をまくなどの対策をとっている。

 

農業支援センターによる剪定の講習会
 
 
 

摘み取ったみまから唐辛子は洗浄されて加工が始まる
 
 生産技術についてもセンターの栽培指導を受け、技術の習得と向上に努め、厳しい自主基準を設けている。目指す品質の目標は高く、基準を守れない場合は、契約栽培農家の指定を外すこともあるそうだ。

 みまから唐辛子の収穫は、7月後半から9月末まで。

 猛暑の中、赤くなる直前を見極めて、ひとつずつ丁寧に摘み取る。唐辛子は熟すと半日で真っ赤になるので、収穫は時間との勝負だという。

 摘み取ったみまから唐辛子は「美馬交流館」へ運ばれて加工される。

 
 
 
 みまから唐辛子の長さは約15~20センチ。唐辛子はよく「種が辛い」といわれるが、本当に辛いのはカプサイシンが詰まった“胎座(たいざ)”という白いワタの部分だ。美馬交流館では、胎座がある部分のみを使用するため、胎座のない上下のヘタは取り除く。

 残った部分を細い輪切りにし、胡麻油で炒め、鰹節、みりん、醤油などで味付けをしていく。
 唐辛子を切るのは手作業だ。1本1本形状が違うので機械化ができない。逢坂さんによれば、「3社が切断機を売り込みに来たが、だめだった」そうだ。
 また、すりつぶしたりフードプロセッサーなどで粉砕してもいけない。手で直角に切らないと繊維質が壊れてしまい、味が変わってしまうという。

 

1本1本、手作業で細かく輪切りにする
 
 
 

切ったみまから唐辛子を胡麻油でよく炒める。これも手作業
 
 「効率化と称して作業工程を簡略化することは決してしません。時間がかかってもいい。自分で食べると思って、ベストを尽くして作ろう、とみんなに言っています」と逢坂さん。

 製造工房では、みまから唐辛子の使用部分や、作業の時間帯など、独自の基準を定めて厳しく管理している。

 こうして、胸を張って「安心安全で、おいしい」と言える「みまから」商品が出荷されていく。

 種類も増え、徳島県の海の幸である和田島ちりめんとみまからを佃煮風に煮込んだ「みまからちりめん」や、「焙煎石臼挽きみまから一味」も人気商品だ。この2品は今回セットになっている。

 
 
 

品質の決め手になるみまから唐辛子を生産する契約農家のみなさん
 

「私たちも収穫のお手伝い」
 
 

■売れないといわれ、それでも「2%にかけよう!」と決意

 
 「激辛薬味 みまから」の商品化に取り組んできたのは、旧美馬町で1983年に結成された約20人の町づくりボランティアグループだ。

 「このボランティアグループの活動は、“良い町には良い人がいる。良い町にするには良い人になる努力をしよう”という信条で始まったものです」と逢坂さん。
 グループは、地域活性化のためにさまざまな活動を続ける中で、名産品開発の目的で家庭料理のコンテストを実施した。その出品料理の中に現在の「激辛薬味 みまから」のもとになるレシピがあったそうだ。

 町づくりボランティアグループの活動の集大成が「激辛薬味 みまから」の商品化ということになったが、取り組み始めたころは「売れないよ」と言われたそうだ。

 

農場では子どもたちが安心して走り回る昔ながらの風景が見られる
 
 
 

美馬が生んだ“宝”ともいえるみまから唐辛子
 
 逢坂さんは「けれど、調べてみたら世の中には激辛を好む人が人口の2%いることが分かりました。1億2000万人の2%だから240万人です。一人が生涯で1個買ってくれれば240万個は売れることになる。その2%にかけようと思いました」と語る。

 その後、味の良さはもちろん、手間ひま惜しまぬ製法、そして活力ある町づくりへの取り組みはしだいに広く認められ、TV番組で紹介されるなど、「激辛薬味 みまから」は押しも押されぬ美馬市の名産品として育っていった。
 “みまから”には“美馬から元気発進”、“美馬の辛味”という二つの意味があるそうだ。

 美馬町の豊かな風土が長年かけて育んだみまから唐辛子。それを大切に守り育て、人気商品へと発展させた生産者の人たち。美馬の風土と愛情が詰まった「激辛薬味 みまから」を、ぜひ味わってみよう。

 
 

■“風土47”の特別価格で取り寄せられます!

 
-お取寄せ・ご注文方法-
 
・注文受付期間:3/1~4/30
 
「風土47特別価格 みまから」
 
みまからセット
  激辛薬味みまから(85g瓶)、みまからちりめん(60g瓶)、焙煎石臼挽きみまから一味(10g瓶)
  2,000円(送料・税込、通常料金2,530円)
 
・ご注文方法
 
 (有)美馬交流館「風土47」係
 
FAXからのご注文 FAX:0883-63-3136
 
メールからのご注文 mimakara2005@quolia.ne.jp
 
郵便番号、ご住所、お名前、電話番号、商品名、数量、金額をお知らせください。
 
商品名に必ず「風土47・みまからセット」とご記入願います。
  記入がない場合は、通常料金になりますのでご注意ください。
 
・お支払方法
 
商品到着時、ゆうパック代金引換払い(手数料無料)
 
  なお、商品等についての問い合わせにつきましては
  TEL:0883-63-2005へご連絡ください。
 
 

「激辛薬味 みまから」

「みまからちりめん」

「焙煎石臼挽きみまから一味」
 
 


取材 中元千恵子(トラベルライター、日本旅行記者クラブ、日本旅のペンクラブ会員)