会津産の極上ピーナッツで作る|(株)おくや みそがらめうまピー


世の中に豆菓子はたくさんあるが、良い材料を使い、まじめに丁寧に作られたものはこれほどおいしいのか、と感動を覚える逸品だ。
「みそがらめうまピー」は、福島県会津産の大粒のピーナッツに、砂糖と地元喜多方の味噌蔵の味噌を使ってほんのり甘いコーティングがしてある。弾力のある豆を噛みしめると、甘みのあるピーナッツオイルがじゅわっとにじみ出て、香ばしい味噌と混じり合う。そのおいしいこと。高級ホテルのバーで、あるいは老舗料亭で、つまみとして出されていてもおかしくない。
味の大きな決め手は、素材であるピーナッツの良質さと、手作業で行う殻剥きだ。落花生(ピーナッツが殻付きの場合は落花生とよばれることが多い)の名産地といえば千葉県が有名だが、実は福島県会津地方はかつて落花生の一大生産地だった。会津の土地はピーナッツ作りに適し、大粒で油分の多い芳醇な豆が育つ。しかし、昭和50年代、安い海外製品に押され、生産はぱったりと途絶えた。
それを復活させ、地域を巻き込んで特産品に育てているのがおくやだ。豆を作る契約農家「会津豆倶楽部」を組織し、今年は東北初となるピーナッツの集積乾燥センターも造った。ピーナッツの殻剥きは、農閑期である冬の仕事として、地元を中心とした16の障がい者授産施設に発注している。
先日、TV番組「ガイアの夜明け」で、大手菓子販売メーカー「二木」の菓子が、無名だけれど良質な地方の菓子を売り出すことに力を入れているという内容で登場した時、対象商品に選ばれたのがおくやの豆菓子だった。番組の中で、自社の商品が次々に売れていく光景を見て、おくやの松崎健太郎社長は「まじめにやってきてよかった」と涙を流された。
いかにまじめに商品を作ってきたか。“温かい思いやりの精神”で貫かれたおくやのヒストリーを知れば、この豆菓子がさらに好きになる。
今回は看板商品「みそがらめうまピー」と、TVで取り上げられた「うまいお豆十種ミックス」をセットにして8袋3000円と、送料分が丸々お得な「風土47」特別価格が実現! 子供からお年寄りまで家族みんなで楽しめて、人に差し上げても喜ばれること間違いなし。8袋はあっという間なので、ぜひまとめ買いを!

■極上ピーナッツを作り出す生産農家「会津豆倶楽部」
かつて、会津地方はピーナッツの生産量日本一を誇り、100町歩(約100ha)の畑で作られていた時代があった。ただ、その多くが落花生の産地で有名な千葉県に運ばれて加工され、千葉県産の商品として出回っていたという。
なぜ会津のおいしいピーナッツが作られなくなったのか。
豆の取引は変動相場制だったため、昭和50年代に輸入品の規制緩和で海外から安いピーナッツが入ってくると、価格が下がった。千葉県は二毛作だが、一毛作の会津では儲からないものを作る余裕はない。もともと米どころでもあり、農家は稲作に戻ったのだそうだ。

ピーナッツと味噌が絶妙のハーモニー

青々と葉が茂る落花生畑
姿を消した会津産の極上ピーナッツ。
それを復活させようと思ったとき、松崎社長はこう考えたという。
「ピーナッツを商品化するにあたって二つのことを心がけました。一つは会津産の商品として販売すること、それからもう一つは農家から豆を定額で仕入れる、ということです」
“農家から豆を定額で仕入れてあげたい”。今回、お話を伺って、この思いこそが、その後のおくやの発展につながった大きな要因に思えてならない。
定額で仕入れるという松崎社長の思いは実現し、7年前、最初に「しょうがねぇ、つくっか」と栽培してくれた農家は30軒だったが、今やおくやの契約農家のグループ「会津豆倶楽部」は大規模、小規模の農家合わせて120~130軒にのぼる。この間、東日本大震災や原発の風評被害も乗り越えた。
今ではおくやといえば豆、そしてピーナッツだけれど、意外にも、最初からピーナッツ復活を志して会社を設立したわけではなかったのだという。松崎社長の起業のきっかけは実にユニークだ。

「会津豆倶楽部」のみなさん
■とりあえず名刺100枚。「何でもやります!」の心意気
「21歳で地元の喜多方に戻り、どんな仕事に就こうかと考えていたとき、たまたまパラパラとめくった小学校の卒業アルバムに、“将来の夢、社長になりたい”と書いてあったのを見つけたんです。それなら社長になろうと、とりあえず名刺を100枚刷って知り合いに配りました」と松崎さん。
近所の人に「社長って、何するんだ?」と聞かれ、「何でもやりますから仕事をください」と答えていたという。

落花生の収穫風景

豆菓子は少量ずつの丁寧な作業で作られる
そのうち「雑穀を町で売ってくれないか」と頼まれて仲買の仕事もするようになった。雑穀は変動相場制なので、年によって価格が変わるため、同じ量でも安くなるときがある。
「同じ手間なのに、なんで安くなるんだ」と農家の人に嘆かれて、何とか高く売ってあげられないかと、豆をフライパンで炒って売るなどの工夫をしたという。
「地元を回っていろいろな仕事をしているうちに、農家の人たちが疲弊しているのが分かりました。多くの仲買人は、言葉は悪いですが、一次産業の人たちから素材を買いたたき、少しでも高い値で売って儲けようとする。でもそれでは続かないんです。なんとか定額で仕入れるようにして、農家の人たちにも喜んでほしいと思うようになりました」と話す。
豆の中でもピーナッツがよく売れた。地元のお年寄りたちに、昔は落花生の産地だったことも教えてもらった。
実質的に「会津豆倶楽部」が始まった約7年前、そのころは農家の人たちは「儲かんね」「疲れた」「後継者もいねぇし、大変だ」と嘆く人が多かったという。
「だから、『みんなで楽しんで作んべー!』と言って会津豆倶楽部を作りました。楽しむように“倶楽部”と付けたんです。100年後の会津にも豊かな豆畑が広がっているように種をまこうと言いました」と松崎さん。
「会津豆倶楽部」は横の交流もあり、落花生の育て方など年3回ほど研修会を行っているという。

「会津豆倶楽部」の研修会
■手作業で行うピーナッツの殻剥きも味の大きな決め手
一般的には落花生の殻は機械で剥くが、もし傷がつくとそこから油分がもれたり、酸化が進んで風味が落ちてしまう。
「手剥きというひと手間で味が全く違うんです」と松崎社長。
丁寧に殻を剥いて選別されたピーナッツを銅釜のコーティングマシーンに入れ、味噌と砂糖を交互に混ぜながら絡めて、「みそがらめうまピー」が作られるのだ。

授産施設で手作業で殻剥きが行われる

銅釜に入ったピーナッツ
雪深い会津では、農閑期である冬は仕事が少ない。そこで、授産施設から「何か仕事はないか」と聞かれてピーナッツの殻剥きをお願いしたところ、「向いている仕事だ」と喜ばれたという。
松崎社長は「みなさん、黙々と夢中でやってくださる。私なんかより全然早い」と話す。授産施設の方たちとは、落花生の収穫時に合同作業も行っているそうだ。
話を伺っていると、すべてこの精神に貫かれている。
今年造ったピーナッツの集積センターも、農家の人たちが個人で機械を持つとそれぞれの設備投資になる。作業自体も高齢化が進んで大変なので、それらの負担を減らしたいという思いがあったという。
おくやの豆商いの三つの心は、「健康で美味しい日本食文化」を伝える心、「地域農業・産業」に貢献する心、「豊かである努力」の上、人に尽くす利他の心、だという。
「農家の方たちが情熱を持てるように、そして次の世代に資源を生む仕事をしていきたい」と松崎さん。
“あったか仕事”で貫かれたおくやの商品をぜひこの機会に味わっていただきたい。実は「風土47」でも4年も前から注目してきた会社だった。
おくやは、喜多方駅から徒歩5分の場所に蔵造りの店舗「おくやピーナッツ工場」を構え、常時20種の豆菓子を販売している。店でしか食べられないうまトロピーナッツソフトなども販売しているので、喜多方へ行ったらぜひ立ち寄ってみよう。

「うまいお豆十種ミックス」も人気商品

喜多方市街に立つ「おくやピーナッツ工場」

多彩な豆菓子を販売している
■“風土47”の特別価格で取り寄せられます!
送料+α が値引きされたお得なセットです! | |
-お取寄せ・ご注文方法- | |
・販売日程:10/1~10/31 | |
◆ | 「風土47特別価格 おくや豆菓子セット」 |
1箱 送料込 3,000円(税込) | |
◆ | セット内容 |
・ | 会津産落花生 みそがらめうまピー(60g) 5袋 (通常価格 1袋 300円 税込) |
・ | 10種ミックスうまい豆(140g) 3袋 (通常価格 1袋 540円 税込) |
※ | 通常は商品代金の他に別途送料がかかります。 |
・ご注文方法 | |
・ | TEL:フリーダイヤル 0120-066-098 (平日9:00~18:00)まで (お電話の場合は、「風土47を見た」とお伝えください) |
・ | FAX:0241-23-7916 |
※ | 通販サイトもございますが、こちらの商品は掲載しておりません。 |
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「風土47」特別セット

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取材 中元千恵子(トラベルライター、日本旅行記者クラブ、日本旅のペンクラブ会員)