鳴門金時100%の芋きんつば|㈲栗尾商店 なると渦きん

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 しっとりと、そしてもっちりとした舌ざわり。サツマイモ特有の優しい甘さと香り……。今回ご紹介するのは、芋餡を包んで丁寧に焼き上げた芋きんつばの最高峰「なると渦きん」だ。

 サツマイモの高級ブランドとして名高い鳴門金時(なるときんとき)を100%使い、昔ながらの本練り仕上げで作る「なると渦きん」は、サツマイモのおいしさをギュッと凝縮したような味の濃さとなめらかさが特徴。良質な材料でしかも無添加なので後味もよく、子どもからお年寄りまで安心しておいしく食べられる。

 製造するのは、徳島県美馬郡つるぎ町にある栗尾商店だ。1929年に創業し、徳島県で初めて鳴門金時を使ったお菓子を作った。「田舎にある小さな会社です」と社長の栗尾実太郎さんは謙遜するが、看板商品である「鳴門うず芋」は6年連続でモンドセレクション金賞を受賞。全国の銘菓が集まる東京駅の駅ナカ名店街「グランスタ」に出店すると、2012年には東京駅「和スイーツ部門」で総合売上げ3位を獲得した。

 その実力店の商品が今回、「風土47」だけの特別価格で購入できる。「なると渦きん」(4個入り×2袋)のほか、看板商品の「鳴門うず芋」と「大学芋のからめ蜜」をセットにしてジャスト2,000円! 送料や代引き手数料も無料なので約1,000円もお得。ぜひお試しを!

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■徳島名産「鳴門金時」を使った菓子作り一筋の専門店

 
 栗尾商店がある徳島県は豊饒な海と山、川に恵まれ、食材が豊かで名産品の多い所だ。鳴門わかめ、しらす、鱧、すだち、阿波尾鶏……。

 中でも全国に名を馳せるのがサツマイモのトップブランド「鳴門金時」。栗のようにホクホクとした食感と高い糖度、豊かな風味、上品な香りを併せ持つ鳴門金時は、“サツマイモの女王”と称される。徳島の、温暖で降雨量が少ない気候と、海のミネラルをたっぷりと含んだ砂地が、この最高級のサツマイモを育むのだという。最近ではサツマイモは、抗ガン作用や血圧低下に有効なβ—カロチン、ポリフェノールなどの成分を含んだ機能性食品としても注目を集めている。

 

徳島が誇る名産品「鳴門金時」
 
 

豊かな自然が広がる栗尾商店があるつるぎ町
 
 栗尾商店は、徳島県で初めて、この鳴門金時を使ったお菓子を製造した店だ。社名の通り、商店を営んでいたが、もともと和菓子職人だった初代(現社長の祖父)が、縫製工場の前でこぞってふかし芋を買う女工さんたちを見て「お芋のお菓子を作ろう」と思い立った。「朝は朝星、夜は夜星」が口癖だったという働き者の初代は、釜のそばで仮眠をとりながら、早朝から深夜まで毎日菓子作りに没頭したという。その努力の甲斐あって現在も愛され続ける商品が誕生した。

 栗尾商店のモットーは“自然のものを、自然のままに”。豊饒な地で手塩にかけて育てられた鳴門金時の豊かな風味がそのまま味わえるよう、必要以上に手をかけ過ぎず、それでいて昔ながらの丁寧な製法にこだわりながら製品を生み出している。

 
 

町の人に愛される商店だった
 

青々と葉が茂るサツマイモ畑
 

■「なると渦きん」のこだわりは“本練り仕上げ”

 
 「うちは商品が営業してくれている」と栗尾社長は話す。小さな会社なので営業活動に人員も時間も避けるわけではない。けれど、25年前、商品が評価されて東京の有名デパートと取引が始まり、それ以後も着実に全国区のお菓子へと歩みを進めてきた。

 生産量がどんなに増えても変わらないのが、素材と製法へのこだわりだ。栗尾商店では、県内にある芋畑の一画から産地指定で年間約200トンの鳴門金時を購入して、品質を確保している。

 

芋餡を包んで皮を焼き、焼印を押して出来上がり
 
 

芋を切るのは手作業だ
 
 「なると渦きん」には、もちろん鳴門金時を100%使用。芋をせいろで蒸かし、ペースト状にしたら、かまどで3~4時間かけてじっくりと練り上げる。この本練り仕上げがもっちりとなめらかで味の濃い芋餡の決め手となる。

 一般的に、羊羹は寒天や水分が多ければ、液体状で扱いやすく、水増しされて量も増える。液体状なので、型に入れるときも充填機が使えて生産の効率がいい。けれど、なると渦きんの芋餡は水分がほとんどないので、充填機が使えず、型に手作業で押し込むことになる。手間ひまかかるが、すべては“おいしい”のため。「これは譲れない」と栗尾さん。

 
 
 「うちの看板商品である“鳴門うず芋”でもそうです。工場では日に1トンから1.5トンくらいの鳴門金時を消費しますが、芋を切断するのはすべて手作業です。これは大変な作業です。機械化も考えましたが、手で切った方が切断面には微妙な凹凸が生まれて、蜜のからみが良くなります。何より、お客様が手に取った時の印象が違う。手作業を省いてはいけない、というのが先代からの教えで、極端な話ですが、『たとえ給料を100万円支払ってでも、手で切るように』と言われています」
 

全国にファンを持つ看板商品の「鳴門うず芋」
 

■一番の願いは「従業員に誇りを持ってもらうこと」

 
 今回、「なると渦きん」とともに、セット商品になっている栗尾商店の看板商品「鳴門うず芋」についても、そのこだわりの製法をご紹介しよう。

 こちらももちろん、鳴門金時を100%使用。手作業で一定の厚さに切ったら、一晩、水にさらしてアクを抜く。翌日窯で蒸してから、継ぎ足して約80年使ってきた秘伝の蜜に半日ほど漬け込み、取り出したら手作業で砂糖をまぶす。これをまた手作業で網に並べ、一晩乾燥させ、ようやく3日目の朝に袋詰めにして完成する。

 輪切りにされた鳴門金時をコーティングする甘蜜は、80年前に初代が考案したレシピのまま。今も継ぎ足しながら使用している。通常、甘納豆などは薄い蜜から濃い蜜まで3段階ほどに濃度を変えて漬け込み、芯まで砂糖を染み込ませる。けれど、「鳴門うず芋」は素材の味を生かすために1回漬けにこだわっている。

 

蒸した芋を秘伝の蜜に漬ける
 
 

継ぎ足しで使われてきた蜜
 
 製造過程では、輪切りにする工程をはじめ、手作業の連続だ。機械化すれば効率はいいが、味は変わってしまうだろう。「一つ一つのこだわりが味を決めて行くのだと思います」と栗尾さんは話す。

 「鳴門うず芋」は、モンドセレクションで6年連続、金賞を受賞している。「東京駅への出店も、モンドセレクションへの応募も、すべては『従業員に誇りを持ってほしい』という願いからです。工場での仕事は、芋を切ったり、並べたり、単調な作業が多い。でも、真面目に取り組んでいい商品を作れば、全国の、世界の人が評価してくれる。過疎化が進む小さな町からでも全国に向けて発信できるということを感じてほしいと思っています」

 自然豊かな小さな町で、真面目に丁寧に作り続けられてきた素朴なお菓子を、この機会にぜひ味わってみよう。

 
 

「鳴門うず芋」を持つ栗尾会長
 

モンドセレクション金賞を受賞(中央が栗尾社長)
 

■“風土47”の特別価格で取り寄せられます!

 
栗尾商店の人気商品3点セットが、期間限定で特別価格で購入できます。この機会をお見逃しなく!
 
-お取寄せ・ご注文方法-
 
風土47読者限定特別商品「風土47読者限定セット」
       1セット 2,000円
 
・販売日程:5/1~5/31
 
なると渦きん 4個入りパック 2個
芋餡を皮で包み、一つ一つ丁寧に焼き上げた芋きんつばです。
鳴門うず芋 250g入りパック 1個
80余年愛され続ける栗尾商店の看板商品です。
大学芋のからめ蜜 200g入り 1個
大学芋はもちろん、ホットケーキや料理にも使えます。
 
  以上の商品詰合せセットで、商品代、箱代、送料(関東地区送料の場合)含め2,960円のところ、特別価格・全国一律2,000円(税、送料込)。
 
・ご注文方法
 
  ・TEL:0883-62-2715
 ※お電話の場合は「風土47特別セット」とお伝えください
 
  ・FAX:0883-62-5051
 ※FAXでのご注文の場合は、郵便番号、ご住所、お名前、
 電話番号、品名「風土47特別セット」、数量を明記のうえ
 「栗尾商店」宛にてお願いいたします。
 
・お支払方法
 
  代金引換(手数料無料)にてお願いいたします。
 
 

なると渦きん

鳴門うず芋

大学芋のからめ蜜
 


取材 中元千恵子(トラベルライター、日本旅行記者クラブ、日本旅のペンクラブ会員)