柑北陸の海が生んだ極上の味わい|越廼漁業協同組合の“こしの甘塩いか”

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 「これぞ、隠れた名品」と「風土47」スタッフが胸を張ってご紹介するのが、今回の「こしの甘塩いか」だ。イカは鮮度が命といわれ、函館や呼子などの名産地も活イカの造りで名を馳せているところが多い。けれど、加工品でありながら、これほど新鮮なイカのうま味と弾力を伝えてくれる品があっただろうか。凍ったままフライパンで温めるだけで、はち切れるようなプリプリとした弾力が甦り、噛めば甘みのあるイカの深い味わいが広がる。まさに逸品だ。

 産地は、福井市西部の海岸線に位置する越廼(こしの)。沖合で寒流と暖流がぶつかり合い、天然漁礁にも恵まれ、格好の好漁場だ。多くの魚が獲れるが、中でも越廼のイカは市場でもブランド品として取り引きされる。材料の良さはもちろん、この逸品が生まれる背景には、長年、イカ漁を営み、漁師としてイカを知り尽くした女性の存在がある。良質な材料とそれを加工する知恵の奇跡のコラボで生まれた逸品をこの機会にぜひ味わおう。通常2,824円(3匹入り)のところ、2月1日~29日の期間限定で「風土47」特別価格2,000円(送料、税、代引き手数料込み)で購入が可能。冷凍保存できるので、まとめ買いのチャンスだ。

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■絶好の漁場「越廼」はどこ? カニの名産地のすぐ隣り

 
 材料となるイカが水揚げされるのは福井市西部の越廼茱崎(こしのぐみざき)漁港だ。耳慣れない地名かもしれないが、越前ガニの産地として有名な越前町の隣り、といえば分かりやすいかもしれない。

 茱崎漁港は、越前岬の北側に位置している。透明な海には大味川から森の養分が流れ込み、沖では暖流の対馬海流と寒流のリマン海流がぶつかり合う。大陸棚のような天然漁礁にも恵まれ、昔から定置網漁やイカ釣りなど漁業が盛んに行われてきた。イカをはじめ、サバやアマダイなど、獲れる魚の量も豊富だという。越野のイカは大ぶりで甘みが強いのが特徴。ここで絶好の材料が水揚げされる。

 越廼は魚の糠(ぬか)漬け発祥の地ともいわれている。サバなどの魚を糠床に漬けて発酵させたもので、昔から保存食としても活用されてきた。地方によっては「へしこ」とよばれ、福井の名産品として知られている。

 越廼は古くから魚とともに歩んできた地域なのだ。

 

大物も水揚げされる
 
 

港に停泊するイカ釣り船
 

越廼茱崎漁港の全景
 

■「手早く。塩に漬けるのは2、3分」が達人の極意

 
 「こしの甘塩いか」の誕生には、イカを知り尽くしたある女性の存在が大きい。

 越廼漁業協同組合女性部では、地元の女性たちによって“ぬかちゃんグループ”が結成され、糠漬けなど伝統食の伝承や新たな商品開発が精力的に行われている。

 そのグループの代表が上野志津子さんだ。上野さんは、2008年まで、イカ釣り漁船に乗る女性漁師だった。イカを追いかけ、北は稚内から南は対馬まで、大海を移動する日々を40年近く過ごしてきた。まさにイカとともにあった40年。イカの特性や味を知り尽くしているといっても過言ではないだろう。

 イカは鮮度が命。いかに時間をかけずに、いかに温度を上げずに扱うかが味の決め手だという。人間の手で触る作業時間も最小限にとどめる。

 「釣り上げたイカは、すぐに氷上に並べて新鮮なまま港に運びます。陸に上げたら、内臓などを手早く処理して塩を振って2、3分置き、すぐに袋詰めです」と上野さん。2、3分で漬かる塩の量は、上野さんの長年の経験から導き出されるものなのだろう。

 こうして作られる「こしの甘塩いか」は、東京南青山にある福井県のアンテナショップでも大人気だ。ショップの担当者も「イカが苦手な人でもこれはおいしいと言ってくれますし、試食販売をすれば飛ぶように売れます」と話す。

 

「こしの甘塩いか」
 
 

愛用のイカ釣り船「鳳丸」の前に立つ上野志津子さん。漁は今は息子さんが受け継いでいる
 

手際のよさがプリプリの食感を保つ
 

■食べ方も簡単。そのままでもアレンジしても抜群の存在感

 
 「こしの甘塩いか」は調理も簡単だ。前述の上野さんは「まずは凍ったままフライパンで焼いてみて」と話す。抜群の弾力と甘みが甦る。地元では、切ってから茹でたジャガイモと一緒に煮るのも定番料理だという。

 さらに、今回は銀座で20年以上割烹料理店を営む「ぎんざ貴舟」の店主である下元洋介さんに、「こしの甘塩いか」を使って3品を作っていただいた。

 一品目は「ぬた」。ネギとブロッコリー、それにボイルした「こしの甘塩いか」が酢味噌で和えてある。おいしい。やわらかいネギと歯ごたえのあるイカの食感の違いが楽しめる。

 

「こしの甘塩いか」を使った「ぬた」(ぎんざ貴舟)
 
 

野菜のシャキシャキとした歯触りと彩りも楽しめる「マリネ」(ぎんざ貴舟)
 
 二品目は「マリネ」。玉ねぎ、ニンジン、パプリカの千切りとボイルした「こしの甘塩いか」、これに粒マスタードを使ったドレッシングがかけてある。「塩味がしっかり効いているので、ほとんど塩は入れていない」と下元さん。野菜や酢との相性もよく、噛むごとにドレッシングとイカのうま味が混じり合う。
 
 
 三品目は「揚げ物三種」。イカをミンチにして、天ぷら、唐揚げ、フライにしてある。ミンチにしてもイカの存在感がしっかりある。これも塩味はつけていないという。パリッとしたフライ、ふわっとした天ぷらや唐揚げ、それぞれ食感が異なるが、噛むたびにイカの味わいが口に広がる。

 工夫しだいで料理のバリエーションは広がりそうだ。

 

「こしの甘塩いか」を使った揚げ物三種。三種三様の味わい(ぎんざ貴舟)
 

■“風土47”の特別価格で取り寄せられます!

 
期間限定でお得に購入できます。この機会をお見逃しなく!
 
-お取寄せ・ご注文方法-
 
風土47 こしの甘塩いか
  冷凍甘塩いか 3匹入り
 (発泡箱・送料込、税込、代引手数料込)
 
通常価格 2,824円 → 2,000円
   
  ※2月1日(月)~2月29日(月)までの限定販売価格です!
 
・ご注文方法
 
  ・TEL:0776-89-2316
 (お電話の場合は「風土47を見た」とお伝えください。)
・FAX:0776-89-2319
・メール:kamomegg@mx4.fctv.ne.jp
 
FAX、メールでのご注文の場合は郵便番号、ご住所、お名前、電話番号、品名「風土47・こしの甘塩いか」数量を明記のうえ「越廼漁業協同組合」宛にてお願いいたします。
 
品名「風土47・こしの甘塩いか」の記載が無い場合には通常価格となりますのでご注意下さい。
 
・お支払方法
 
  代金引換(代引手数料は、今回同組合負担)になります。
 
ご注文後、3~5日でお届けいたします。
万が一商品に傷みがある場合は、上記電話番号にてご連絡ください。
 

 

 
 

■今回ご協力いただいた店

 
ぎんざ 貴舟(きふね)

 京都が本店の割烹料理店や有名ホテルなどで修業し、料理長も務めたこの道45年の店主が切り盛りする和食店。厳選された食材を使った料理が盛り付けも見事に出される。夜の会席は夏は鱧、冬はふぐがおすすめ。特に「鱧のおいしさを知らない方はぜひ味わってほしい」と店主。紅い漆のカウンターが粋な店内からは、ライトアップされた庭園や東京タワーが眺められ、都会の喧騒を忘れさせてくれる。 昼は1500円~。

〒104-0061
東京都中央区銀座7-6-10 アソルティ銀座花椿通ビル10F
☎03-3571-4845
平 日 昼 11:30~14:00 (予約制有り)
    夜 17:30~22:00 (ラストオーダー21:30まで)
土曜日 昼 11:30~14:00 (予約制有り)
    夜 17:30~21:00
日曜・祝日休
http://www.kifune.jp/
 
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取材 中元千恵子(トラベルライター、日本旅行記者クラブ、日本旅のペンクラブ会員)